コラムBIM⽤PCスペックについて②
2023.09.07
前回に引き続き、BIMを活用する際のPCスペック等の参考として、事例を紹介します。
本コラムは動作を保証するものではありませんが、メーカー推奨環境とあわせてご参考願い
ます。
例1:S造2階建て事務所、延べ面積約600㎡
チーム構成・・・意匠設計スタッフ3人
・基本設計までは2DCADを使用、実施設計からRevitで作成
・比較的小規模だがBIM習熟のためRevitのコラボレーション機能を使用し3人同時に
設計作業を行う
・詳しい原因は不明ですが、稀に、Revitがダウンしたり、Enscapeが立ち上がらない
ことがありました。PCを初期化しストレージ容量に余裕を持たせると改善されました。
使用ソフト
BIM:Revit、レンダリング:Enscape
設計者使用PC
DellG15、CPU:i7-9750H 、GPU:GeForce GTX1660Ti、メモリ:16G、
ストレージ:SSD512G
例2:S造9階建て事務所、延べ面積約7,000㎡
チーム構成・・・意匠設計スタッフ1人
・基本設計から実施設計までRevitで入力、編集
・矩計および詳細図については2DCADで作成
・Revitと同時にEnscape、MicrosoftOffice製品を同時に起動しても使用に差し支えありま
せんでした。
使用ソフト
BIM: Revit、レンダリング:Enscape
設計者使用PC
MSI GE65、CPU: i7-9750H 、GPU:GeForce RTX2070、メモリ:32G、
ストレージ:SSD512G
社内の作業環境
業務で使用する各種データは社内のファイルサーバーに保存しており、Revitデータについても同様に管理しています。ただし、そのRevitデータを個人PCから直接立ち上げる際には、起動や保存に時間がかかる場合が多いです。BIM360やコラボレーション機能までは使わずに個人で作業するようなケースも多いので、その場合はファイルサーバーから個人PCにRevitデータをコピーした上でそのデータを立ち上げ、作業終了時にファイルサーバーに再度コピーするなどして対応しています。
テンプレートやファミリなど共有するためのデータについてもファイルサーバーに保存し、各自が使いたいときに使用するという状況ですが、これらの整理やアップデートをどのように行っていくのかは、今後も試行錯誤が必要と感じています。
執筆者:(株)浦建築研究所 巻駿之介