Real VoiceBIM利用者の声
数字と実務スタイルで知る、BIM活用のリアル
全国の設計事務所が実務の中でどうBIMを使っているのか。その実態をまとめました。(令和8年1月時点)
アンケートにご回答頂いた各事務所の属性
アンケート設問回答
- 導入のきっかけや目的は?
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「業界の標準になる」「使えないと生き残れない」という危機感を共有し、経営戦略としてトップダウンで導入を宣言した
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手戻りのない設計(フロントローディング)の実現と、図面間の不整合をなくし設計品質を向上させることを目的とした
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「新しい創造の力を」をスローガンに、設計者が自ら BIM を使うことで建築の価値向上を目指している
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- どのような組織体制で推進していますか?
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BIM 推進室や DX デザイン室を設置し、設計者と同格の立場でデータマネジメントやプロジェクト支援を行っている
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BIM 専業のチームとして新法人を設立、あるいは社内ベンチャーのように専門部隊を切り出して運用している
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1人事務所や小規模事務所のため、代表者自身の決断で柔軟に全案件へ導入している
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- BIMの工程別活用実態を教えてください
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アンケートにより、以下の回答を得られました

- メインで使用しているBIMソフトウェアは?
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事務所規模により、メインで使用される BIMソフトウェアに顕著な棲み分けが見られます。
大規模事務所(100人以上):Revitの使用率が圧倒的に高く(約88%)、組織的な連携や協力会社との協業を前提とした標準化が進んでいることが推測されます。
中規模事務所(10~99人):Archicadの採用率が高く、特に40〜99人規模では50%の事務所がメインツールとして回答しています。一方で10〜19人規模ではRevit利用率も高く、ツールの過渡期または混在期にあるといえます。
小規模事務所(10人未満):特定のツールに偏らず、GLOOBE(5〜9 人規模で約45%)やVectorworksの利用など多様性が見られます。コストパフォーマンスや、日本の設計図書作成への親和性を重視する傾向が伺えます。
アンケート設問回答
- 社内浸透やスキルアップの工夫は?
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ベテラン(建築知識・納まりに詳しいが操作は苦手)と若手(操作は早いが知識不足)をペアにし、互いに教え合う体制が最も効果的だった
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全員に強制すると反発や挫折があるため、まずは「BIM が得意な数名」や「若手チーム」から始め、徐々に横展開している
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「キックオフ会議」や「BIM 統合調整会議」を定例化し、実務を通じたノウハウ共有を行っている
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- BIM を使えない・苦手な所員への対応は?
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無理にモデリングをさせず、「ビューワーでモデルを確認・チェックする」ことから始めてもらい、アレルギーをなくす
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BIM 操作ができないベテランには、詳細図や矩計図などの 2D 作図や、建築的な納まりの指導に専念してもらい役割分担している
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- BIMを普及させるために行ってきた施策があれば教えてください。
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BIMを組織内に浸透させるためのリソースと手法に、組織規模による明確な違いが存在します。
大規模(40人以上):「社内研修」や「OJT」 の実施率が非常に高い(100人以上では社内研修100%)。豊富な社内リソースやノウハウを蓄積し、内製化された教育プログラムで人材育成を行っています。
小規模(10人未満): 社内研修の実施は限定的(0~30%程度)であり、「外部講習への参加」や「eラーニング」への依存度が高い傾向にあります。社内に教育担当者を置く余裕がなく、外部リソースを活用せざるを得ない状況が考えられます。
アンケート設問一覧
アンケート設問回答
- ソフト環境やテンプレートの整備状況は?
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標準テンプレートやファミリ(ライブラリ)の整備が最重要。個人の勝手な設定を防ぐため、レイヤや命名規則を統一している
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CDE (共通データ環境:BIM 360/ACC 等)を導入し、常に最新のデータをクラウド上で共有・統合管理している
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国内メーカーの BIM オブジェクト(ファミリ)が不足しており、自社作成の負担が大きいのが課題
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- 社外や非ユーザーとのデータ共有ツールは?
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BIMソフトを持たない協力会社や施主向けに、無料のビューワー(BIMx、AutodeskViewer など)を活用して情報を共有している
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iPad などのタブレットを現場や打ち合わせに持ち込み、その場でモデルを見せることで理解を促している
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- BIM オーサリングソフトを主に使用する PC のスペックについてお教えください
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アンケート結果から標準的なPCスペックは次のとおりです
OS Windows 11 CPU Intel Core i7 メモリ 32GB GPU 専用 GPU(VRAM 4GB~8GB 程度) マルチディスプレイ 2 台以上1920×1080(Full HD)以下 ※約8割のユーザーがマルチディスプレイ環境
- レンダリングなどで使用している特別に高速な PC のスペックについてお教えください
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アンケート結果から標準的なPCスペックは次のとおりです
OS Windows 11 CPU Intel Core i9 相当 以上 メモリ 64GB GPU 高性能専用 GPU(VRAM 8GB~12GB 以上) ※約半数のユーザーがシングルディスプレイ
アンケート設問一覧
アンケート設問回答
- 2D CAD と BIM の使い分け(図面区分)は?
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すべてを BIM で描こうとせず、「一般図・建具表・仕上表は BIM」「詳細図・矩計図は 2D CAD」と明確に使い分けている
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基本設計までは BIM で進め、実施設計の細部検討から 2D CAD を併用するハイブリッド運用を行っている
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- 構造・設備設計との連携方法は?
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意匠・構造・設備ですべて BIM 連携を行いたいが、協力会社の対応状況やソフトの違いにより、現状は 2D 図面や PDF でのやり取りが中心
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IFC 変換で連携しているが、文字化けや属性欠落があるため、完全統合は目指さず「干渉チェック」や「重ね合わせ確認」での利用に留めている
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2D 図面を正として BIM に入力する「ワンウェイ(一方通行)」の連携にして、整合性の混乱を防いでいる
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- 他社と BIM で連携した経験はありますか
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アンケートにより、次のような回答が出ています

- BIMモデルから数量拾いを行っていますか
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アンケートにより、以下の回答を得られました

- BIMで申請図書作成したことはありますか
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アンケートにより、以下の回答を得られました

アンケート設問一覧
アンケート設問回答
- 導入して良かったこと(効果)は?
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施主へのプレゼンで「空間の広さ」や「日当たり」を視覚的に説明できるため、合意形成が早く、竣工後の「イメージ違い」のクレームが激減した
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採用活動において「BIM を使っている」ことが学生への強いアピールになり、優秀な若手の獲得につながっている(副次的効果)
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単純な図面修正(壁移動など)の際、平・立・断が連動して修正されるため、ミスが減り工数が削減された
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- 失敗談や今後の課題は?
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最大の失敗要因は「特定の一人に任せきりにすること」。その人が辞めたりボトルネックになるとプロジェクトが止まる
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ソフトのサブスクリプション費用やハイスペック PC への投資が、中小事務所には重い負担となっている。補助金の充実が切実
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初期段階で詳細を作り込みすぎて(LOD 管理の失敗)、変更時の修正が膨大になり 2D より時間がかかってしまった
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- BIM の導入・運用にあたり、以下の役割(名称は問いません)を担う担当者を採用または任命されていますか?
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アンケートにより、以下の回答を得られました

- BIM導入により、企画提案のプロセスはどのように変化しましたか?
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アンケートにより、以下の回答を得られました

- BIM導入により、基本設計における以下の項目はどのように変化しましたか?
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アンケートにより、以下の回答を得られました

- BIM導入により、実施設計における以下の項目はどのように変化しましたか?
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アンケートにより、以下の回答を得られました

- BIM導入により、確認申請業務はどのように変化しましたか?
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アンケートにより、以下の回答を得られました

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